アパレル転じて野菜を販売
津雲台の「FARMAN KITCHEN MARKET」

[千里ニュータウンシリーズ]

アパレル転じて野菜を販売
津雲台の「FARMAN KITCHEN MARKET」

ゆるやかな丘に住宅が建ち並ぶ吹田・津雲台の一角に、飲食店や花屋などのお店が集うエリアがあります。
なかでも、カフェやグリーンショップを思わす外観が印象的な「FARMAN KITCHEN MARKET」は、実は八百屋さん。新展開の準備に追われるオーナーさんに代わり、スタッフの藤真奈さんがお店のいろいろを教えてくれました。


―お店はいつオープンされたのですか?

2015年10月です。この店舗を開く前は移動販売をしていました。
同じ吹田市の佐井寺へ週に1度だけ行っていて。もともと、うちの代表はアパレル出身なんです。洋服のセレクトショップだったのですが、私もそこで一緒に働いていました。

―服屋から八百屋に!? きっかけは何だったのですか?

代表は出身が島根なのですが、地元で中学校時代の恩師に再会する機会があって。その方は今は農家として有機にこだわった野菜づくりをされていて、その姿勢に感銘を受けたのがきっかけなんです。野菜をとても大切に育てられていて。
これは、ただ並べて販売するのではなく、農家さんの思いや美味しい食べ方も伝えながら野菜を届ける場所を作りたい、と。その気持ちは洋服を販売することと違いはなくて。

和歌山のベビーパーシモンや北海道プルーンなど、スーパーではなかなか見かけないフルーツも。

―洋服屋さんであれば、たとえばデザイナーの思いを伝えるのと同じようなことですか?

はい。私たちは、服の特徴やこだわりなどを伝えながら販売していたので、野菜にも通ずるものがあって。それも、よく知る恩師がつくった野菜ですから。

島根・垣崎醤油店のもろみ味噌の量り売りも。卵かけご飯の醤油代わりに抜群! おでんの添えものにもおすすめだそう。

―来られたお客さんともお話をされることが多いですか?

そうですね。うちは接客型の八百屋なので。わりとお客さんとしゃべりながら、メニューも一緒に考えるような感じです。

―島根がスタートのきっかけとはいえ、今では全国の野菜が並んでいますね。

最初はいろんな方にご紹介いただいたり、私たちから連絡することが多かったんですけど、続けているうちに生産者さんから連絡をいただくことも増えて、直接お店に来てくださる方もいました。そうやって縁が縁をつないで、今では全国各地の産品を扱っています。

オープンのきっかけとなった島根の恩師が作る有機野菜。大切に並べられています。

―すべて農家さんから直接届くのですか?

無農薬や有機栽培のものを中心にはしていますが、旬ではないお野菜はどうしてもそうはいかないんです。たとえば、季節を問わず使いたい方がいるブロッコリーは、旬でない時期は本場の市場(大阪市中央卸売市場)から仕入れます。この辺りは住宅街にしてはお店が少なくて、スーパーは駅前まで行かないとないので。
お肉やお魚までは置けないけれど、少なくともお客さまが必要とされるお野菜はある程度揃えるようにしています。なので、近隣の方はとても喜んでくださって。平日はご近所の方が、週末はちょっと遠方から車で来ていただいたりとか。

―遠方の方のお目当ても野菜ですか?

サンドイッチを毎週土曜日に販売しています。うちに届くお野菜やくだものを使って毎週メニューも変えているので、それを楽しみに来ていただくお客さまも多いですね。フルーツサンドが1種類とお野菜のサンドイッチが2種類、あとは季節のスープも。毎週買いに来てくださる方もいらっしゃいます。

―ジュースや加工品も置いているんですね。

ジュースは仕入れたものですけど、ジャムやパウンドケーキ、グラノーラは、オリジナル商品としてここで作っています。毎日、サラダボウルも販売していて。

―すごい! ボリュームたっぷりですね。色も鮮やかで。

10種前後の葉もの&旬の野菜を盛り込んだサラダボウル。

コロナの自粛期間が続いた時に、何か私たちにもできることはないか、と考えて。長引くおうち時間の中で、作る手助けになればと始めました。当初は食材を納品している飲食店さんのお弁当もここで販売していました。いまはそうしたお店さんが落ち着いてきたので、サラダだけ継続しています。

―ひとえに八百屋というわけではないですね。

基本的には青果店なのですが、私たちとしては、より日常に溶け込んだ「何でもあるお店」でありたいと思っているんです。

入り口にあるお買いものカゴは、ベトナムのリサイクルバッグ。いつもと違う八百屋体験です。

―今後の新たな展開などはありますか?

実は10月半ばから、大阪の南船場にある「public」という洋服屋さんにあるカフェスペースをうちが運営することになって。2~3階は洋服屋さんで、カフェは1階で営業します。

―飲食店を! それもまったく違う場所ですね。

いつか飲食店をしたいという思いはあって。「public」のスタッフは、私たちの以前の上司なんです。そういう繋がりもあり、カフェをやらないか?と声を掛けていただきました。

―そのつながりが八百屋さんとしては珍しいですね。

そうですね(笑)。私たちはお野菜もちょっとでもオシャレに見えてほしいという思いがあって。パッケージも無地のものに入れ替えたりとか、統一感が出るように考えたりとか。洋服を買っているように、楽しんでお野菜を買っていただけるようなお店でありたいです。

全国から届くとっておきの食材で作る、オリジナルブランド「8 made」の焼き菓子やジャム、セミドライトマトのオイル漬けなど。茶色の紙袋にはサツマイモを入れて、独自の販売スタイルを模索。

FARMAN KITCHEN MARKET
住所/大阪府吹田市津雲台7-5-16 1F
営業時間/10:00~18:00 木曜休
電話/06-6155-7798

取材・文/村田恵里佳 撮影/岡本佳樹 編集/竹内厚


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詳細情報はこちら。
https://www.ur-net.go.jp/chintai/senri_greenhills2020/

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