小山寛さん(79)

「10年くらい彫刻をやっていたんです。家の車庫でできるから。それがURに引っ越してきて、さすがにそういう具合にはいかないなと思って、彫刻刀とかノミが使える趣味を探して、木版画教室に通うことにしました。プロセスは似てますけど、やってみたら全然違いますな」。

「主に橋のある風景画をやっています。これまでに大阪の中之島、京都の鴨川、東京の隅田川、パリのセーヌ川といった川でそれぞれ5橋ほど製作しました。まずは現場へ行って、橋の上流下流右岸左岸を見て歩いてね、いちばん絵になりそうなアングルを決めてから描く。セーヌ川も4日かけて歩きまわって、写真撮ってきました。日本語だけでひとり旅(笑)」。

「僕は、橋梁の技術屋で橋の設計をしてましたから、構造のディテールもわかります。せやから、なかなか楽しいんです。橋ってロマンチックなものなんですよ。恋を語る場所になったりね。そう思って僕は大学を出て、橋梁メーカーに就職したんです」。

木版画教室に通い始めてまだ5年という小山さん、使う和紙のことを知るためにも、日本各地の産地を順に巡っているそう。「和紙の産地というのは水がええんです。水がええということは必ず酒がうまい。その土地に泊まっていろいろ聞いてね。まあ、時間はなんぼでもありますからな(笑)」。


PEOPLES UR香里文化祭 編
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