中林商さん

UR都市機構 西日本支社 ストック事業推進部

新千里東町団地の建て替えとして、2020年10月に高層の3棟が完成する千里グリーンヒルズ東町。この団地再生事業の計画を担当するのは、UR都市機構のストック事業推進部。そんな部署で働く中林さんです。


―団地の建て替えへといたる事業の流れを教えてください。

事業を進めていくにあたっては、まず団地全体の基本的計画を立案し、次に設計、工事と進んでいきます。住民の方々への説明会を最初に行なったのは2015年の3月でしたけど、それ以前から住民の方々とは意見交換を重ねています。といいましても、私自身が新千里東町の担当になったのは2年前。URのなかで、だいたい数年ごとに異動がありますので。

―新千里東町を担当される前はどちらを担当されてましたか。

兵庫県西宮市の浜甲子園団地で、今と同じく団地再生事業の計画担当として3年ほど関わっていました。その前は中部支社で、既存住戸の改修などのリノベーションを主に手がけていました。
新千里東町団地の場合は、高層棟の耐震化対応を目的として団地再生事業に取り組んでいます。団地再生事業は工区をふたつに分けて、今回は先工区の建て替えが完了。この後は後工区の建て替えにも着手していくことになります。また、段階的に中層棟も建て替えていく方針で、これから数年間は新千里東町団地の建て替えが続いていくことになりそうです。

―実際に設計や工事が始まると、中林さんの立場ではどのような仕事内容になるでしょう。

設計が一定程度進んだ段階で計画の説明をしたり、工事が進む中でも住民の方々との意見交換や工事の進捗報告を行いますので、団地の集会所などへ伺ったりもします。 新千里東町団地には、2018年に「街かどデイハウス」という高齢者の方向けの施設ができまして、みなさんそこに集まっておられると聞いたときには、そちらを訪ねたこともありました。

―建て替えの場合、もともと住んでおられた方は一度別の棟に移って、建物の完成後にまた戻ることになるかと思いますが、大変なことも多そうですね。

そうですね、住民の方々のご負担も大きく、ご面倒もおかけしております。ただ、新千里東町団地は万博開催の年と同じ1970年に入居が始まって50年が経過し、設備の更新が必要なものを最新の設備にしたり、新しい部屋に変わりますので、建物の完成が近づいてモデルルームを見ていただく際などには、とても喜ばれる方もいて期待感を感じています。

―千里グリーンヒルズ東町の建て替えに特徴的だったことはありますか。

新千里東町団地に限った話ではありませんが、住民のみなさんからは特にこの場所への愛着、千里への誇りといったことを強く感じました。「大阪万博の頃から住んでるんだよ」という話なんかも、よく聞かせていただきました。
新千里東町団地は、広場を囲むように住棟を置いた「囲み型配置」が特徴的で、そうすることでどの住戸からも豊かな緑が感じられるようになっています。今回の建て替えでも、その豊かな屋外環境とゆるやかな囲み型は引き継いでいますので、公園のなかに暮らすような雰囲気は保たれています。

―中林さんの個人的な新千里東町のいいなというポイントを教えてください。

千里中央駅から新千里東町団地へと続く「こぼれび通り」という遊歩道があります。駅からそこを歩いてきて、目の前に新千里東町団地が見えてくると大きな樹木がいくつも生えている、あの場所が好きですね。あとは、新千里東町の中層棟の間にある中庭空間は、小道などもゆるやかに蛇行していて、天気のいい日はそこを歩くだけでも気持ちがいいなと思います。

こぼれび通りから木々の向こうに新千里東町団地が見える場所。

取材・文/竹内厚 撮影/坂下丈太郎

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