うめきた都市再生事務所 工事課
東窪とうくぼ有紀さん
2022.07.26

    ―東窪さんはどういった経歴でうめきた都市再生事務所へ?

    東窪:私は新卒でURに入社して、すごくありがたいことに最初の配属がこちらでした。
    うめきた都市再生事務所は20人弱の規模で、新卒は私がはじめて。20代も工藤さんと私しかいないので、濃密な時間を過ごしています。

    ― 工事課はどのような仕事内容でしょう。

    東窪:文字どおり工事の調整や監理です。UR都市機構は基盤整備として都市公園づくり、道路づくりを担当していますけど、道路をつくるにしても、24年の先行まちびらきに向けてどういった順番、タイミングで工事を始めるのか、まずはその計画をつくらなければいけません。完成形から逆算しながら、民間事業者さんそれぞれの工事期間も調整しながら計画することになります。道路というのは地上に現れている部分だけではなく、地下に上水道、下水、電気、通信といったさまざまな埋設物がありますので、それをどのタイミングで入れるのかという計画も合わせて考えます。

    ― いろんな調整ごとが山積みでしょうね。

    東窪:そうなんです。管理者である大阪市さんとも協議を重ねる必要があります。図面を前にしながら維持管理をする視点でご意見をいただきますし、道路では加えて警察からのご意見も入るので、細かな話を積み重ねていきます。

    ―管理、調整を積み重ねるなかで、土台を支えるURとしての意見も反映されるのでしょうか。

    東窪:結果的にはパズルのようにしていろんな要望や意向を調整していくことになりますが、URとして考えるべき余地もたくさんあります。計画の初期段階と比べると、段階を経るごとに関係者がどんどん増えて、パズルとしてもとても複雑になっていきます。ただ、うめきた都市再生事務所にはいろんな現場を踏んでこられたベテランの職員がそろっているので、その方々の経験がうめきたの現場にしっかりフィードバックされているなと感じます。

    ―都市再生の経験豊富なスタッフが多いのですね。

    東窪:多いといっても、工事課の正職員は5人ですけど。私は都市再生がやりたくてURに入社したので、うめきたへの配属は希望通りなんですが、やっぱり本などでいくら読んでいてもわからないことがあるなと痛感しています。現場は、目で見てきたこと、経験こそが大切ですね。あと、いかに自分がうわものしか見てこなかったかも実感していて。

    ―うわもの?

    東窪:道路ひとつとっても、こんなにも厚みがあって、綿密な協議の上に成り立っているのだなと。目に見える表面の舗装についてももちろんですが、それだけではないところにも多くの時間が費やされています。表面には現れない地下のことや、完成するまでの過程のことを随分考えるようになりました。

    ―この仕事に携わることで梅田の印象って変わりましたか。

    東窪:私は関東出身で大阪で暮らすのも初めてなんですけど、大阪って地下街の活気がすごいですね。小さな間口のお店が盛り上がっていたりして、観光で大阪に来たときには気づけなかったことですけど、地下街の文化は東京以上だなと感じています。

    ―うめきた2期でも地下開発は進められてますよね。

    東窪:JRの新しい駅ができるので、今ある大阪駅とつながる地下通路をまさにつくっているところです。なかなかそうした工事の現場を直接お見せすることはできませんけど、まちびらきまでの現場の様子をもっと伝えたくて、事務所の有志5人でインスタグラムの運用を始めて、週に2回をメドに更新しています。

    ―工事中の今しか見られないような景色も多いですよね。

    東窪:そうなんです。たとえば、うめきた地区に防災機能を持たせるために、大雨などの非常時に水を蓄えられる「雨水貯留槽」と呼ばれるものを地下に設置します。これはとても大きなコンクリートの構造物で、分割して運ばれたものを現場で繋ぎ合わせました。インスタでも、そうした大規模な工事の進展の様子を発信しています。

    22年6月末の様子。埋められたコンクリートの上部がぎりぎり見えている。

    ―最後に、うめきた2期事業の計画で楽しみにしていることってなんでしょう。

    東窪:都心部に大きな防災公園をつくって、周囲の緑化もふくめて、合計8ヘクタールの緑を確保するというのはとても先進的な取り組みだと思っています。この規模でという驚きもありますけど、それでいて意外にヒューマンスケールな部分が大切かなと思っています。大規模な公園だとしても、結局、そこを訪れるひとりひとりがどんな体験をするのか、そのためのツールなのかなと思いますし、人と人の交流やつながりが生まれることがうめきたのベースになるんだろうなって。

    ―大規模開発=大きな数字で語ってしまいがちだからこそ、ヒューマンスケールに目を向けるのは大事なことですね。

    東窪:工事の調整を進めていると、寸法など細かく綿密に進めるべきことが多く、小さな単位に目を向ける機会が意外と多いんです。そういうこともあって、自分の目線も変わってきたのかもしれません。


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