配布先はUR団地。
コミュニティ新聞『URまど』編集室へ

配布先はUR団地。
コミュニティ新聞『URまど』編集室へ

UR関西の団地での各戸配布と、URの営業センターや住まいセンターなどで配架しているコミュニティ新聞『URまど』は、21年12月号で通算262号を数えるというから、実はかなり歴史のあるフリーペーパー。印刷部数も約20万部なんだとか。

この『URまど』を制作している編集室は、現在、株式会社高速オフセットの社内にあります。中心となって誌面を制作している編集者兼ライターの末松翔平さんに話を聞いてきましたよ。


末松さんが『URまど』に関わり始めたのは20年6月号から。
住民の方への初取材は、武庫川団地の園芸サークル「アドプトいきいきクラブ」でした。

「コロナによる最初の緊急事態宣言が解除されたタイミングだったと思います。みなさん、ようやく顔を合わせることができたって楽しんでられたという印象が強いですね。実は私、20年3月まではフリーライターをやっていて、医療系を中心に大学の先生や病院関係者といった専門家の方に話を聞くことが多かったんです。市井の方々から話を聞く機会があまりなかったので、団地での取材はとても新鮮で。最初はシャイな感じなんですが、一度しゃべっていただくととても気さくにお話いただいて楽しい取材でした」。

『URまど』は、隔月刊行で8ページ=8面の構成。
特集面の1面に加えて、4~5面では団地のイベントレポートや連載企画といったUR団地を取材した記事を掲載、残る面にURからのお知らせや、暮らし情報などが散りばめられています。2021年4月号からは誌面リニューアルも行われました。

「私が誌面制作に関わりはじめてからずっとコロナ禍なんですけど、団地でのイベントもなかなか開催できない中で、隣りの人がどう暮らしているのかといったことを盛りこんで、せめて誌面での横のつながりを実現できればという思いから、共感を軸に誌面をリニューアルしました。具体的には、1面を読者投稿による「みんなの団地Voice」というアンケート企画にして、投稿いただいた声や写真も積極的に掲載していく形になりました」。

リニューアルにあわせて始まった「お宅拝見!」企画も人気。団地住まいの投稿写真を紹介している。
2015年からのバックナンバーもすべて閲覧可。
https://www.ur-mado.net/pdf/pdf.html

「リニューアル号から、住民の方に団地を案内いただく「気ままに団地ナビ」という企画も始めたのですが、第1回にご登場いただいたのがもう64年、千里山の団地にお住まいの方で、今では大きく育ったフェニックスの木が植えられたときのことも知っておられました。団地の歴史に合わせて、住民の方の歴史も教わるような企画なので、個人的にも興味深く話を伺っています。長く団地に暮らしてられる方って、おだやかですてきな方が多い印象ですね」。

『URまど』の制作で団地取材を重ねるうちに、今では末松さん、自身でもUR団地へと引っ越したのだそう。
「ちょうど引っ越しを考えていたタイミングで、UR団地のよさを実感していたのもあって決断しました。実はうちの社内でもURに住んでる人が多いんですよ。住み始めてからは、より自信を持って取材に行けますね、「僕も住んでるんですよ!」って言えますから(笑)」。

『URまど』以外にもいくつかのメディアを担当しているという末松さんですが、取材時はなるべく自分で足を運んで、団地の周りのまちまで写真を撮りながら歩いてまわるのだそう。
この先、『URまど』でどんなことを実現したいと考えているのでしょう。

「読者とのつながりを増やしていくという、リニューアル号からの方針は意義のあることだと思っているので、そこはさらに推し進めたいですね。どうしてもイベントを行なっているような規模の大きな団地に注目が集まりがちですけど、小規模なUR団地も少なくないので、そういう団地に暮らす住民の方々も『まど』の輪に入っていただけるよう誌面づくりを考えていきたいと思っています。実際、誌面に団地の名前が載れば、そこの団地に暮らす方からの投稿は増える傾向があるんです。ですから、どんどんご投稿いただいて、というのは他力本願ですけど(笑)、すべてのUR団地に暮らすみなさんを巻きこんで、誌面での横のつながりを充実させていきたいと思います」。

8面にはお弁当のレシピ紹介や、読者プレゼントのコーナーも。
最後にマスクなしの姿を撮影させていただきました。末松さん、これからの誌面も楽しみにしています!

INFO
『URまど』
2、4、6、8、10、12月の隔月発行。ウェブサイトでも発信中。
https://www.ur-mado.net/

取材・文/竹内厚 撮影/坂下丈太郎

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