『急がなくてもよいことを』 
ひうち棚=著/ビームコミックス

『青森 1950-1962』 
工藤正市=写真/みすず書房

『団地ブック』 
チーム4.5畳=著・編

1『急がなくてもよいことを』
友人たちと『山坂』という名の同人誌を創刊し、地道に創作を続けてきたマンガ家・ひうち棚さんの短編集。表題作『急がなくてもよいことを』をはじめ、自分たちが暮らす住まいや町の眺めが精緻なタッチで描かれており、窓から差し込む陽光のような暖かいまなざしを感じる。

2『青森 1950-1962』
東北の新聞社で職業カメラマンとして仕事をし続けた写真家・工藤正市の写真集。彼が遺した未現像のフイルムが遺族によって発見されたことがきっかけに生まれたもので、1950年代の青森の町の風景が中心となっている。青森駅近くの「古川跨線橋」を行き交う人々やその界隈の人々の暮らしを切り取った写真の中に、かつての町の空気が今もそのまま流れているように感じられる。

3『団地ブック』
複数の団地愛好家によって結成されたユニット「チーム4.5畳」による、団地をテーマにしたミニコミ。2016年の創刊号から、現在までに6冊が刊行されている。団地の給水塔、間取り、台湾の集合住宅……など、ユニットの構成メンバーそれぞれが専門分野を持っており、様々な切り口から団地というものを掘り下げているのが面白い。毎号読み応えたっぷりで、長く続いて欲しいシリーズ。


スズキナオ

1979年東京生まれ、大阪在住のフリーライター。WEBサイト「デイリーポータルZ」などを中心に執筆中。著書に『深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと』など。


◎スズキナオさんには「スズキナオが見てきた中津のまち」「「栄食堂」でほろ酔い気分」の2本の記事を書いていただきました。また、1年間・53人で週替り日記をリレーした企画「みんなの日記」では、1週間の日記を公開いただきました。

→「スズキナオが見てきた中津のまち」 
https://karigurashi.net/article/tsukitotaiyo/ (2022年公開記事)
→「「栄食堂」でほろ酔い気分」 
https://karigurashi.net/article/sakaeshokudo/ (2020年公開記事)
→「みんなの日記」 
https://karigurashi.net/ours/nikki-190317/ (2019年公開記事)

2022.02.14

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