『マッチと街
マッチがあった頃、高知の街はずっと元気であった』
竹村直也=文・編集・デザイン/「マッチと街」出版委員会
『駅の動物たち』
熊谷眞由美=文・写真/駅の動物たちプロジェクト
『喫茶とインテリア WEST』
BMC (ビルマニアカフェ)=著/大福書林
毎日通る馴染みの景色のなかで、マンションの建設や開発がどんどん進められ、毎日BGMのように、解体音や工事音が耳にするどく刺さります。街が便利になる恩恵を受けつつ、どこか置いてけぼりにされたような寂しさも込み上げてきます。
1『マッチと街 マッチがあった頃、高知の街はずっと元気であった』
マッチを通して、愛すべき高知の街の歴史や文化やそこに生きるひとの魅力がギュッと凝縮されています。魅力溢れる高知に暮らす人々の地元愛をたっぷり読んだ後は、自分たちが暮らす大阪の街についても知りたくなる、そんな風に思わせてくれる一冊です。
2『駅の動物たち』
地下鉄御堂筋線の動物園前ホームをフィーチャーした一冊。リニューアルが決定された今となっては、子どもの頃から当たり前のように慣れ親しんだ動物のタイル画ともお別れ。写真だけではなく、掲載されている記事も貴重な資料になるはず。
3『喫茶とインテリア WEST』
自ら取材しながら感じたのは、喫茶店は“街”のサロンとして重要な存在。いい喫茶店がある街には、エイジレスな交流がうまれ、一人暮らしや高齢者のちいさな孤独も和らげる、そんな役割も感じます。インテリアを中心に大阪、京都、和歌山、兵庫、それぞれの街のいい喫茶店の魅力を紹介。

夜長堂(よながどう)
店主の井上タツ子が蒐集した大正・昭和のモダンな図柄を復刻させたペーパーやハンカチの卸販売を行いながら、大阪の天満橋に実店舗を持ち、ちいさなギャラリースペース「小部屋」を運営。また、BMC(ビルマニアカフェ)のメンバーとして、高度経済成長期に建設された”いいビル”の紹介、関連書籍の出版を行う。
◎夜長堂さんには、『KITAKAGAYA FLEA & ASIA BOOK MARKET』にてトークイベントにご出演いただきました。
→「KITAKAGAYAからKARIGURASHI」
https://karigurashi.net/ours/book-talk-event-2/ (2017年公開記事)
2022.02.14