中之島図書館リニューアル & スモーブローキッチン

大阪・中之島一丁目。「中央公会堂」と「大阪市役所」に挟まれるように位置するのが、ここ「大阪府立中之島図書館」。明治から大正にかけて建設された歴史的な建造物ながら、正直なところずっと控えめで目立たない存在でした。

ところが、2014年からはじまったリニューアル工事により、薄暗かった外壁は洗浄により白く輝き、54年間閉じられていた高さ3mにもなる正面扉は開き、2016年4月1日には新しくカフェ「スモーブローキッチン」がオープンすると話題に。そのカフェの監修を務められたのが<インタビュー:THE BORROWERS>に登場いただいた料理開拓人・堀田裕介さんなのです。国の重要文化財として指定されている図書館ゆえ、「火を使ってはいけない」という制約の中で一体どんなメニューが生まれたのでしょうか。プレオープンにお邪魔し、一足お先に写真でレポートします。

正面扉から中央のホールを抜けて右側。さらに情報室などを抜けていきます。突き当たりの階段右手が「スモーブローキッチン」。

キッチンは中央に位置し、その両サイドに客席。窓からは土佐堀川も眺められます。

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“スモーブロー”というのはデンマークの郷土料理。パンで挟んでしまわない、オープンサンドのこと。堀田さんが全国各地の生産者から集めてこられた食材が、「foodscape! bakery」のパンの上で鮮やかに構成されていました。なるほど!「熱」はそれほどたくさん必要ではなさそうです。

自分で珈琲の量を調節しながら飲めるカフェオーレ(¥600)、季節のフルーツ・豆乳ヨーグルト・チアシードのスモーブロー(¥500)を頂きました。見た目も味も、絶妙なバランス。

シェフは葭谷真輝(よしやまさき)さん。パリの一流レストランで腕を磨き、ミュゼ大阪の料理長も務めてこられた方。電気オーブンとIHコンロを駆使して、もちろんあたたかいスモーブローも味わえるとのこと。

図書館、そして重要文化財という制約のある重めな空間の中で、いろいろなアイデアが一つとなって、何とも軽やかで鮮やかで美しい「食」が生み出されていました。中之島図書館、この春すっかり目立つ存在になりそうです。

写真と文:平野愛

スモーブローキッチン ナカノシマ
2016年4月1日 9:00 グランドオープン
大阪市北区中之島1-2-10 中之島図書館内2F
9:00-21:00(L.O 20:30)不定休
http://smorrebrod-kitchen.com

<インタビュー:THE BORROWERS>
堀田裕介(料理開拓人)の住まいかた
#1 14回目の引っ越し
https://uchi-machi-danchi.ur-net.go.jp/cms/ours/hotta-1/
#2 間取りに縛られた暮らしではなく
https://uchi-machi-danchi.ur-net.go.jp/cms/ours/hotta-2/

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