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壁紙が住まいを変える
濱本廣一(壁紙屋本舗/WALPA)

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日本の住まいを劇的に変えつつある壁紙の世界。その突破口を切り開いた「壁紙屋本舗/WALPA」は、輸入壁紙専門のネットショップからはじまって、現在は全国に5つの実店舗を構えるまでになっています。
2015年11月には、本社を置く大阪に「WALLPAPER MUSEUM WALPA/OSAKA」をオープン。場所は、大阪でも屈指の「ものづくりの町」として知られている大正です。そんな町の雰囲気と臨海エリアの開放感に包まれて、WALPA/OSAKAは早くも大正の新名所となっています。

今回は、日本初の“壁紙博物館”という「WALLPAPER MUSEUM WALPA/OSAKA」はもちろん、同じ建物内にあるオフィス部分まで特別に公開。濱本廣一社長へのインタビューとともに、進化を続ける壁紙ワールドをお楽しみください。

#1 WALLPAPER MUSEUM WALPA/OSAKAとオフィス探訪

「WALLPAPER MUSEUM WALPA/OSAKA」は、大阪湾から入りこんだ大正内港べりに建てられました。知る人ぞ知る、これぞ大阪! という風景の中に、その建物の姿を見ることができます。

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左側に見える建物がWALPA。右奥に見えるのは大正区のランドマーク、千歳橋。

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建物の建築設計監修とインテリアデザインはブルースタジオが担当。デザインコンセプトは「大正のスミソニアンミュージアム」!

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「WALLPAPER MUSEUM WALPA/OSAKA」は、大阪・南堀江から大正へ場所を移して、2015年秋にオープンしました。どうして大正だったんでしょう?

濱本:前あった堀江では、もう商品も出荷場もあふれてきたから、広めの土地を探してたときに、たまたま、ここを通りかかったら「売土地」と書いてあったんです。もとは市バスの駐車場で、転売に出されてたんですね。

お店のコンセプトは「ミュージアム」だそうですね。

濱本:デザイナーと考えたことですけど、ショールーム的な感じにはしたくなかった。ショールームと言うと、小さなサンプルをぱらぱらと見せられるようなイメージがあるじゃないですか。そうじゃなくて、「実際に壁に貼った感じを見てみたい」というお客さんの声が実店舗をはじめた理由のひとつなので、なるべく壁紙を大きく貼った形で見てもらいたいし、世界中の壁紙をここに集めて、壁紙は面白そう!と思ってもらいたいですから。

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店内ではパネル状のサンプルを何枚も見ることができる。

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壁紙ライブラリーといった趣きも。

小さなサンプルではお客さんが納得されなくなってきたのは、壁紙が進化したからという理由もありますか?

濱本:そうそう。実際に触らないとすごさがわからないものや、全体の柄が想像できない商品も増えてきたので。あそこに置いてる大きな魚のデザインも壁紙。

と濱本社長が指差す先には、もはやアートピースとも言えそうな壁紙がディスプレイに使われていました。

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イタリア出身のデザイナー、パオラ・ナヴォーネによる新コレクション。
ワンポイントの「魚」モチーフは約150cmの大きさ!

濱本:海外の発想は自由ですから。えっ、こんなもんまで壁紙にするのっていう商品がたくさんあるんです。バナナの匂いがする壁紙とかね。日本だと考えられない。消臭、除湿といった機能性は日本の得意分野ですけど、何これ!?って発想の自由さはまだまだ…。オフィスの方にバナナの壁紙貼ってるけど、見ます?

ぜひ!…というわけで、オフィスを拝見することに。WALPA/OSAKAと同じ建物内に本社機能もまとめて移されているのです。

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ウワサのバナナ壁紙は男子トイレに。FLAVOR PAPERを使い、バナナの部分をこすると確かに匂いが!

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こちらは女子トイレ。ウサギが顔を出してるような壁紙はフランスのブランドより。

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オフィスの大部分は黒ベース、スタイリッシュで開放的な空間。

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ファンキーな壁紙を貼った一面も。ちなみに、小窓の向こうは社員用のキッズルーム。

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撮影用のスタジオではペンキ塗りの真っ最中でした。

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オフィスの真下にあるカスタマーサービスセンター。中央のハンモックが気になるところ。

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さらに出荷場も同じ建物内に。WALPA/OSAKAの裏には、こんなにも機能的なオフィスが隠れていたんですね。

これまで思いこんでいた壁紙の概念を覆すような、インパクトのある壁紙がオフィスにもたくさんありましたけど、実際、そういったものを求めるお客さんも増えてきましたか?

濱本:増えてはきたけど、攻めた壁紙を貼る人は、まだ1000人のうち2人いるかどうか。壁紙を貼り替えるならまずはアイボリーでとか、派手な柄だったら家具にちょっと貼って試してみるとか。小さな頃から、派手な柄は飽きるって刷り込まれてるでしょ。

確かに、そのように言われてきました。特にリビングは無難な白のイメージ。暮らしに対する保守的な意識は強いです。

濱本:僕は保守ですらないと思う。見たことがない、知らないだけ。だから、無難なんです。これまで、壁紙を海外から仕入れていたバイヤーや商社マンは、たとえばイタリアに行っても、ちょっとした小花柄なら売れるかなとか、間違いなく売れそうなものしか仕入れてないんです。

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WALLPAPER MUSEUM WALPA/OSAKA
●大阪市大正区小林西1-15-12 10:30~18:00 無休(年末年始、お盆は休)
050-3538-8903

文:竹内厚 写真:平野愛

#2 世界各国、まだ見ぬ壁紙を求めて
業界の風雲児、濱本社長のフロンティア精神がさらにビシビシと飛び出す次回、お楽しみに。


【大正UPイベント情報】
2016年11月23日(水・祝)
壁紙屋本舗とUR都市機構、そして大正区がタッグを組んで大正DIYマーケットとTAISHO★UPフェスを開催!
http://www.rakuten.ne.jp/gold/kabegamiyahonpo/diymarket/

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THE BORROWERS

借り暮らし、貸し借り、賃貸にどんな可能性がひそんでいるのか。多彩に活躍する方々へのインタビュー取材を通してその魅力に迫ります。いいところ、大変なところ、おもしろさ、面倒くささ…きっといろんなことが浮かび上がるはず。

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