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  • お勝手調査 No.8 北浦家のキッチン 大阪・森ノ宮の市営住宅 #10

10.土鍋で炊く“味ご飯”

普通に炊くご飯でもなく、炊き込みご飯ほどしっかりとした味付けでもない。
そんなご飯を麻美さんは“味ご飯”と呼んでいる。

麻美:豚肉とトマトととうもろこしの味ご飯はつくったことがあるんですけど、
今回は、豚肉をベーコンにしてつくってみたいと思います。

1
お米を研ぐ(2合)。できれば事前に研ぎ、2時間以上浸水させておく
 

2
具材を切る。トマト(1つを角切り)、しょうが(1カケを千切り)、ベーコン(2枚を細く切る)
 

3
かつおパックを2つまみコップに入れて、熱湯(150ml)を注ぎ3分経ったら漉す
 

4
土鍋に1~3の材料を入れ、さらに、コーン(大さじ2)、醤油(大さじ1と1/2)、オリーブオイル(小さじ1)、みりん(大さじ1)、水適量を加えて強火にかける
 

5
土鍋から湯気が出てきたら1分ほど待ち火を止めて15分ほど蒸らす

6
お茶碗に装い、大葉を乗せて出来上がり
 

食べてみると、ご飯と炊き込みご飯の間というのがよくわかった。
薄味とも違う、新しいジャンルとしての“味ご飯”だ。

麻美さんにどんなご飯をつくっていますか? と取材前に聞いてみたところ
「料理家の土井善晴の一汁一菜を鵜呑みにしています(笑)」と返ってきた。
今日のメニューにお味噌汁はないけれど、
麻美さんのつくる日々のご飯がこの味ご飯から連想できるように思う。

たくさんを無理に用意するのではなく、自分のやれる分を料理する。
そして、どんな味になるのか、想像しながら、その変化も楽しんでいるのだろう。
部屋のレイアウトやうつわの置く場所なども日々変えていくように、
台所でも、自分の心地よいを確かめながら料理してるのかな、と想像した。

文:松村貴樹 写真:香西ジュン 編集:竹内厚

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借り暮らし、貸し借り、賃貸にどんな可能性がひそんでいるのか。多彩に活躍する方々へのインタビュー取材を通してその魅力に迫ります。いいところ、大変なところ、おもしろさ、面倒くささ…きっといろんなことが浮かび上がるはず。

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