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  • 週替わり みんなの日記 川口 まり絵さん(壬生モクレン店主)~前編~

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「座り呑みきゃばぁ」で6年店長を務め、2018年3月3日に壬生モクレンをオープン。壬生のパイオニアになるため日々精進中。チャームポイントは脚。
https://www.instagram.com/mibu_mokuren/

12月2日

恋人といっしょに朝ごはん、トマトスープ、自転車で静原、途中の鴨川で鴨が潜るそのお尻がペンギンそのもので可愛い、恋人と声を合わせて笑う、ミレットさんのランチプレート、大きい窓とたっぷりの光、きれいに水切りされた美しい水菜、テントサウナですっきりした顔のSHIROUMAの長谷川さん、水色クラブでM-1、みんなで鍋、年末感、ジャルジャル、霜降り明星、YOTTUさんからの急なお誘いメールが嬉しい、お気に入りの道で帰れなかった。

12月3日

もうそろそろ年末だ。そうなるとあの季節、と思いポストを久しぶりに開けると溜まりまくった紙切れのなかに先週までだったウンナナクールのプレセール招待状がぽろんと出てきてうなだれた。今年は何故こんなに早いの?!(毎年年末に、来年使う下着を買って今年使った下着を全部捨ててます。下着の全部取り替えはもう5年くらい続けてます。気持ちいいよ)
勝負下着、というものはいまやもうないけれど、いつだってわたしの中でいちばんセクシーなのは真っ白のシンプルなパンティ。飾りもレースもない、ただの真っ白なパンティ。永作博美さんが人のセックスを笑うなで服を脱いだとき、白のタンクトップに白のなんてことないパンティでそれがすっごくセクシーだったからそれ以来ずっとそう。
月曜日だけどお店を開ける。きょうは鯖とレモンの鶏出汁のスープ。レモンと鯖はふつうに合うのでスープにしても合うだろうと思ったら本当にぴったりで嬉しい。やすちん(通称オカン)の誕生日会。たくさんのひとがおめでとう、と現れた。あったかい夜。
帰ってイトメンのちゃんぽんめん。このちゃんぽんめんは、あればこればかり食べてしまう危険な食べ物。石川県民のソウルフード。
みきちゃん(顔がタイプすぎて友達に紹介してもらった女友達)も誕生日だった。ワンツースリーの日。おめでとう。

12月4日

6日から始まるモクレンデパートに向けてカレーを仕込んでいるけど難しい。きょうはかぶと鯖と白菜のスープ。鯖缶はほんとうに万能。お出汁いらず。とにかくゆったりとした営業。こんな日は本当にもうだめなんじゃないか、と思ってしまうので嫌だ。
男の人がひとりで来て、なんだか警戒してしまってあまり話さなかった。心に余裕がないときによくこうしてしまう。でも、帰り際に喋ってみたら良い人だった。もっと、話したら良かった。
台風の前夜みたいな風の夜。知り合いのお店が1年でたたんでしまって仕方ないけどショック。ウミガメとかカマキリ。たくさん産まれても、生き残れるのはほんのわずかなのだ。

12月5日

どん兵衛を半分こするひとがいた、どん兵衛を床にひっくり返しても笑ってくれるひとがいた、どん兵衛ばかり食べてちゃだめだよと言ってくれるひとがいた、風邪を引いたと伝えると好きだと教えてないのにどん兵衛を買ってきてくれたひとがいた。わたしのどん兵衛にまつわった男の人たちはいまごろなにをしているのだろう。
搬入中、久しぶりにどん兵衛を食べる。わたしは、7分待つ派。
カレーにコクが出てきた。お味噌を入れたのが良かった。急に寒くなって、いよいよ今年も終わってしまう。忘れたいことは忘れたくないこと。それらを、抱き抱えて来年へ行くしかないという絶望と愛おしさ。抱えて眠る。

2018年4月1日にスタートしたリレー日記です。1週間単位でさまざまな方に暮らしの日記を執筆いただいています。

カリグラシコラム

そのことを仕事にしている人もいれば、普段の暮らしの中でモヤモヤとした思いが浮かんでいる人もいる。借り暮らしにまつわる意見や考えを、さまざまな人たちが自由なスタイルで綴ります。

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