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  • 週替わり みんなの日記 神野 龍一さん(ライター/雑誌『関西ソーカル』主宰)~前編~

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1985年、神戸生まれ。京都の大学を経て現在は尼崎在住の関西人。オノマトペ大臣と『関西ソーカル』という関西文化についての勝手な研究雑誌を作ったりしています。現在4冊目を鋭意製作中。特集は「上方落語」の予定です。
http://kansaisocal.org/

1月27日

本日から日記を担当させていただく、神野龍一と申します。普段は飲食のアルバイトで生活をしつつ、「関西ソーカル」という雑誌を作ったりして一応文化的なことにも関わってるぞという気持ちでいると、こういうところに引っかかることがあるという感じで順番が回ってきました。一応、執筆編集という肩書きを持ちつつ筆不精の三日坊主なので何年ぶりかの日記になるのですが、よろしくおねがいします。
仕事終わり、最近の毎週日曜日の楽しみといえば大河ドラマ『いだてん』ですよね。『あまちゃん』スタッフによる日本オリンピック顛末記。20世紀のはじめ、まだこの国に「スポーツ」も「小説」も定着する前の時代には、「無駄な穀潰し」や「不埒な娯楽」だと白い目で見られていた頃もあったのだな、最初に始めた人というのは常に世間からの白い目にさらされながら続けていたのだと思い勇気を得る。22世紀にはe-sportsの大河ドラマができても不思議ではない。高橋名人とか。

1月28日

天王寺近鉄アート館にて「桂雀太 あべのdeカーニバル」の昼の部を観に行く。ここ最近は独立、弟子をとる等、どんどん脂の乗っている氏の十八番である酔っぱらいネタの「かわり目」、「饅頭こわい」を上方版で怪談調になる中間を端折りなしで演った後、桂枝雀直系の爆笑落語「代書屋」を堪能。いやー笑った。その後あべのハルカスのバレンタイン催事場に行きチョコを食べていい気分でいると、彼女からめちゃくちゃ高い今月の電気代を知らされ真顔になる。

1月29日

悲しいニュースを知る。無印良品のファミリーマートからの撤退。最寄りコンビニの売り場スペースがどんどん小さくなっているのを目にしていたが遂にこの日が。無印良品の商品、特にカレーの品揃えの豊富さはみなさんご存知のことでしょうが、自分は仕事で疲れた日や嫌なことがあった日、ここで無印良品のタイカレーを買って食べるというのがストレス発散法でした。あとプレッツェルも好きでした。これからどうやって無印良品の食べ物を買えばいいんだろう。無印良品で買えばいいのだ。

1月30日

昼から神戸大学へ。今年「すばるクリティーク賞」を受賞した赤井浩太さんの読書会、というか講評へ。彼は仲間たちと今年から『大失敗』という批評誌を創刊した。デザインが美しい『レトリカ』や手売りで千部売り上げた美術批評誌『アーギュメンツ』『夜航』等、最近若い世代で同人誌を作ることが盛り上がってきており、さらにいうと関西方面からの発信も増えてきて頼もしい限り。同人誌活動をしていると素晴らしいと思うことに、今や重鎮と言われるような人たちに自分たちの雑誌を献本すると「じゃあ買うよ」と言ってくれることがよくある。今や大物になった人達も名もない若い頃、仲間内で同人誌などを作っていたときの窮状というものを経験しているのだろうと思う。前の世代の恩義の橋渡しと、次の世代の応援の気持ちを込めて雑誌を購入。

2018年4月1日にスタートしたリレー日記です。1週間単位でさまざまな方に暮らしの日記を執筆いただいています。

カリグラシコラム

そのことを仕事にしている人もいれば、普段の暮らしの中でモヤモヤとした思いが浮かんでいる人もいる。借り暮らしにまつわる意見や考えを、さまざまな人たちが自由なスタイルで綴ります。

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