部屋にうたえば

一枚の部屋の写真から
二人の歌人が短歌を綴ります。
11回は阿波野巧也さんを迎えて。


(あまり認めたくはないけど)京都で大学生活を送るほうが絶対楽しいんやろなぁと、うすうす気づいていました。鴨川でお酒を飲みながらだらだら喋るのとかめっちゃ憧れた。京都の大学生だった頃のことなどを描いた阿波野巧也さんの歌集『ビギナーズラック』、大阪で大学生だった私にもばっちり刺さってしまいました。
場面をデフォルメするのがすごく上手くて、一首一首がマンガの一コマのよう。さらっと描かれているようで、読み進めると主人公が動き出します。一般的に短歌の主人公=作者である場合が多いとされていて、『ビギナーズラック』や今回の連作もそうだとは思うのに、なぜか自分の記憶の景色を見ているような気分になってくるから不思議。「共感する」とはまたひとあじ違う、新しい「わかる」短歌なんじゃないかな。


阿波野巧也(あわのたくや)

1993年大阪府生まれ。豊中市出身、京都市での大学生活を経て堺市在住。第一回笹井宏之賞にて永井祐賞。歌集『ビギナーズラック』(左右社)。「羽根と根」同人。


谷じゃこ(たにじゃこ)

1983年大阪生まれ、大阪在住。短歌のzineを作るなどフリーで活動。『クリーン・ナップ・クラブ』『ヒット・エンド・パレード』『めためたドロップス』、フリーペーパー「バッテラ」(奇数月発行)など。鯖と野球が好き。
Twitter:@sabajaco
Web:http://sabajaco.com/

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