部屋にうたえば

一枚の部屋の写真から
二人の歌人が短歌を綴ります。
16回は満島せしんさんを迎えて。


「ありのままの自分」というのはよく聞く言い回しですが、表現するとなると結構難しいと思うんですよね。ついつい着飾ったり、反対に自虐的に振る舞ってしまったりして。満島さんは、ありのままの自分から出た言葉をそのまま短歌にできる歌人じゃないかと思っています。ありのままの自分であるかどうかは実際には本人にしかわからないけど、そうに違いないと感じさせる力のある直球のような短歌。強さも弱さもむき出しで「触れていいの?」とたじろぐくらい生のままの言葉を、そのまま真っすぐ投げ込んでくるのです。
そして下のプロフィールにも書かれている通り、満島さんは神経内科医です。短歌には仕事のことを詠む職業詠というジャンルがあるのですが、私家版歌集『感情という名前の、』では、真っすぐ語りかけるような満島さんならではの職業詠を読むことができます。
もう一つ、忘れてはならないのが短歌の朗読です。ポエトリーリーディングのイベントに出場したり、コロナ禍前には朗読会の開催もしていました。満島さんは短歌だけでなく朗読のファンも多いです。作者本人の声でさらに思いの込められた短歌はそれはもうガツンと響きますので、覚悟して聞いてくださいね。


満島せしん(みつしませしん)

うたう神経内科医。2016年作歌開始。2019年私家版歌集「感情という名前の、」上梓。大阪在住。


谷じゃこ(たにじゃこ)

1983年大阪生まれ、大阪在住。短歌のzineを作るなどフリーで活動。『クリーン・ナップ・クラブ』『ヒット・エンド・パレード』『めためたドロップス』、フリーペーパー「バッテラ」(奇数月発行)など。鯖と野球が好き。
Twitter:@sabajaco
Web:http://sabajaco.com/

※今回のお題写真は、過去に大浪橋団地を撮影した写真記事から。撮影は木村華子。
https://karigurashi.net/ours/hanako_kimura-10/

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